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【WEBセミナー】世の中に価値を生み出すための『ワクワクするKPI』Atstream Xross Talk
弊社主催のWEBセミナー『ワクワクするKPI』 (Atstream Xross Talk)にご参加いただきありがとうございました。223名様にご参加頂きました。
商品の存在意義・価値を考える投票とチャットにも積極的にご対応いただきトークの助けとなりました。心より御礼申し上げます。
対談後記として、今回のXross Talk(クロストーク)を企画した背景と骨子をまとめました。末尾に登壇の赤松さんからもメッセージをいただいています。
文:株式会社アットストリーム 大工舎 宏
■目標とは本来ワクワクするもの。KPIとはワクワクを浸透させるもの。なのに、…。
前職において「ミッションマネジメント」という書籍を出版しました。そこでは、企業の存在意義(ミッション)を明確にして、存在意義を起点に経営を組み立てることの重要性を謳っています。
その後、赤松さんは、存在意義の見える化やブランド・ビジョンをテーマに仕事をされてきました。
大工舎は、企業・部門の目標達成を、事業計画やKPI活用によってサポートすることに多く取り組んできました。
2人が時々会って議論していたのは、「目標とは本来ワクワクするもの。KPIはワクワクを浸透させるもの。なのに、KPIが “せざるをえないノルマ” のようになっていたり、組織を活性化するどころか、ゲンナリさせてしまっていることが多いよね。KPIの本来の位置づけ・活用法をなんとか伝えられたらいいね。」というものでした。
これが今回のXross Talk(クロストーク)を企画した背景です。
トークの前半では、トロフィーを題材に、商品のそもそもの存在意義や価値を考えるとはどういうことかを赤松さんより整理していただきました。
トロフィーのアイデアによって、世の中における存在意義や実現したい価値が異なることを参加型で考えていただきました。
存在意義が違えば世の中に引き起こしたい現象も異なり、そのために行う施策も異なってくることを皆様にも体感いただきました。
このことはサービスやBtoB型の事業においても同じです。
■存在意義・事業計画・KPIの関係のあるべき姿
後半では、存在意義と事業計画とKPIがどのような関係であるべきかということを赤松さんと大工舎のトークで整理していきました。
ポイントは2つ。1つは、「売上・利益をつくるための数字の組合せだけではダメ」ということ。もう1つは、「存在意義は何か?その実現のために何をするか?を起点にする」ということです。
事業計画を頂点としたKPIは、事業が成り立つためのKPIとも言えます。事業計画をマネジメントしていていく上で大事なものではありますが、それだけではダメと考えます。自社やその事業・商品ならではの存在意義・価値や、他社とは異なるこだわりが含まれてこないからです。同業他社と似たようなKPIを設定してしまうことになります。自社ならではというものではないのでワクワクもしませんし「達成しないといけないもの」という消極的な位置づけになりがちです。
■理想の流れ
理想的には、存在意義とつながる象徴的現象・象徴的施策の整理とKPI設定を行い(存在意義の見える化)、その後にそれらをどのように実現していくかの検討とKPI設定(事業が成り立つ条件の見える化)を行う流れであるべきと考えます。
■現実における経営のあり方
一方で、実際の経営活動においては、事業が成り立つためのKPIのみを設定している、ないしは先に事業計画のKPIを設定しているケースがほとんどです。コンサルティングにおける支援も、事業計画の達成管理のためにKPIの設定・活用をどのように行うべきかが中心となっています。
そのような場合、「存在意義起点のKPI」を後から検討する形でも良いと考えます。後からであっても、「大事にすること・大事にしたいこと」を明確にすることは大切ですし、そこではじめて戦略や捨てるべきものが明らかになる面もあるからです。
ただし、「事業が成り立つためのKPI」の方が上位にくる・優先されることは避けるべきです。事業が成り立つかどうか、利益・キャッシュフローが潤沢になるかどうかはもちろん大切です。存在意義の実現のためだけに、野放図に投資や施策を行うことができないのも現実でしょう。しかし、優先されるべきは、「存在意義起点」です。存在意義起点を上位に置きながら、事業が成り立つためのKPIでバランスをとっていく形が望ましいと考えます。
つまり、「行きつ戻りつしながら、存在意義起点を優先する」を目指していただきたい。難しいテーマですが、まさしくそのことが「経営そのもの」であり、経営者・経営管理者の「腕の見せどころ」でもあると考えます。コンサルタントとしても、そのようなテーマをお客様と討議することに喜びを感じます。
■共感指向・ワクワクするKPIを!
そして、KPIというマネジメント手法が、コントロール指向・消極的納得のものではなくて、「共感指向・ワクワクするもの」増えて欲しい成果や活動がどんどん「促進されるためのツール」となっていくといいなと考えています。
このことは会社単位だけでなく、部門・部署においても同じように実現することができます。部門・部署のリーダー・マネジャーが、「大事にしたいこと」・「こだわり」・「起こすべき変化」を整理・共有していくことで、部門・部署に対して設定するKPIもこれまでとは異なるものになっていきます。
最後に、赤松さん・大工舎それぞれよりトークのまとめでお話した内容です。
■「ほかと違う」を突き詰める
『ワクワクする目標の引き出し人』 株式会社そもそも 赤松 範磨
存在意義は、ほとんどの企業に“理念”などとして、既にあると思います。
しかし、その中身は、「社会を豊かに」・「安心/信頼」・「顧客第一」・「感動」・「笑顔」・「サスティナビリティ」など、どの企業にも当てはまる言葉に留まっているケースが多くみられます。
例えば、同業他社のいう「社会の豊かさ」と、自社の目指す「社会の豊かさ」とは、少し違うのではないでしょうか? 「他の会社ではなく、自社だからこそ」を突き詰めると、存在意義がより鮮明になります。
そして、自分たちしか成し遂げられないからこそ、ワクワクする目標が見つかるはずです。そんな目標を組織に浸透させるために、キーとなる指標をぜひ設定してみてください。
■「象徴的変化」を考える
『KPIマネジメント伝道師』 株式会社アットストリーム 大工舎 宏
KPIが5年前とか前回の中期計画と同じになっているケースをよくみます。同じKPIを追いかけていてワクワクするでしょうか? 多くの場合ワクワクしないと思います。
「事業を成り立たせるためのKPI」や「部門の定常業務についてのKPI」はひょっとしたら同じであるかもしれません。しかし、事業環境や事業のステージは変化しており、その時その時の「変化させたいこと・変化しないといけないこと(象徴的変化)」があると思います。
事業の存在意義や部門のミッションと結び付けて「象徴的変化」はなにかを考え、「象徴的変化」に対してKPIを設定する。KPIはワクワクするものになり、メンバーの活動・行動が誘発されます。
“Strategy is Performance Management System.”(戦略をKPIで表現せよ)
25年前、ミッションマネジメントの考え方のもとになるシカゴでの研修の冒頭で書かれていた言葉を改めて思い出しました。
【セミナープログラム】
7月21日(水) |
目標とは本来ワクワクするもの。KPIとはワクワクを浸透させるもの。 財務数値中心のKPIだけでは、“ せざるを得ないノルマ ” のようになり、組織を活性化するどころか、ゲンナリさせてしまうことがあります。 |
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【開催要綱】
タイトル | Atstream Xross Talk 世の中に価値を生み出すための『ワクワクするKPI』 |
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日時 | 2021年7月21日(水) 15:00 – 16:00 |
参加費 | 無料(要事前申込) |
会場 | オンライン(Zoom) ※ Zoom URLは、お申し込みサイトからお申し込みいただいた方へのみご案内させていただきます。 |
開催形式 | 事例資料を提示しながらの対談形式 |
主催 | アットストリームグループ |
申込ページ | https://atstream.seminar-manager.com/xrosstalk0721/event ※終了いたしました。 |
お問い合わせ | 株式会社アットストリーム セミナー事務局 山本 seminar@atstream.co.jp 050-3733-6913 |