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アットストリームパートナーズの取組紹介Case Studies

【取組事例015】中期経営計画の策定支援

取組の背景

  • クライアント企業においては、中期の財務目標および各部門の年度計画を基に事業運営を行ない、進捗管理も月次で実施していた。また、事業のM&Aを通じて、業績・収益力の面では一定の安定状態にあった。

  • 一方で、事業の急成長に伴った組織管理や人材育成への対応が追い付かず、属人的な運営が顕著になっていた。
    結果、中期的な財務目標が掲げられているが、年度計画は各部門によって個別に策定されるなど、中期目標との連動や部門間での連携が欠如しており、目標達成が難しい状況にあった。

  • 今後、中長期的な視点を持って成果を上げていく会社となるためには、組織的に機能する中期計画とそのマネジメントの仕組みの構築が必要であると考えられ、支援を依頼された。

    <進め方>※詳細は 【図1】中期計画策定の進め方 をご参照

    ・1stステップ:中期計画策定の枠組の整理と合意
    経営幹部と管理職へのヒアリングを通じて、置かれている状況や課題を洗い出し、それを基に中期計画の枠組全体像を設定した。※詳細は 【図2】中期計画策定の枠組全体像 をご参照

    ・2ndステップ:中期の目標・施策の検討
    設定した枠組一つひとつにおいて、プロジェクトメンバーの共通理解と計画への納得感を高めるべく、討議だけで終わるのではなく、事前に熟考する機会や討議後の宿題で整理する時間を設けた手順で進め、各項目を具体化していった。

【図1】中期計画策定の進め方

【図2】中期計画策定の枠組全体像

成果・学び

  • この取り組みから得られた成果は、以下の通り


  • ■目指したい姿とその実現への方向性を示した中期計画の策定

    既存の経営理念では長期的な方向性が不明確であったためビジョンの検討から始め、自分たちの目指したい姿を言語化し、さらに中期目標へと具体化していった。これに基づき、部門が同じ方向性を持ち、戦略と施策を検討した結果、組織全体で整合性の取れた中期計画が策定された。この中期計画は、全部門が連携して戦略と施策を推進することで長期的なビジョン及び中期目標を達成するための明確な基盤となった。



    ■目標達成プロセスの明確化

    ビジョンや目標達成のために必要な重要成功要因を洗い出し、具体的アクションまでブレイクダウンした。これにより、達成までのステップや部門ごとの責任範囲、期限、必要なリソースなどが定義され、部門長および担当者の役割と目標達成への具体的な道筋が明確になった。



    ■進捗管理体制の構築

    従来の月次進捗会議に加え、新たに半期ごとの会議体を設け、それぞれの会議での役割を区別し、確認すべき項目を明確にすることで、PDCAサイクルを効果的に回す管理体制を構築した。これにより、進捗状況に応じた計画の軌道修正ができ、より効率的な計画の推進が可能となった。



    ■組織全体のモチベーション向上

    目指したい姿を踏まえた計画の策定、明確な目標達成プロセス、効果的な進捗管理体制の構築により、社長から担当者まで中期計画に対する理解が深まった。それに伴い、部門を飛び越えた協力体制や活発な意見交換など、やる気の向上も各所で見られるようになり、組織全体の成長に寄与した。また、人材育成に関する制度検討や文化醸成につながる施策も策定され、持続的な組織力の向上を目指した仕組みも構築された。



文責コンサルタント

    小島 宏太 ( Kota Kojima )
    アットストリームパートナーズ合同会社